ランチのアッコちゃん 柚木麻子

お弁当のレシピ本かな?と思いきや4つのお話からなる短編集だった。

どのお話も、読むと元気になれる働く女性のハートフルストーリー。

 

第1話と第2話にアッコちゃんが登場する。

 

<あらすじ>

第1話 ランチのアッコちゃん

できる女性上司アッコちゃんとYESマンの三智子が1週間、ランチの交換をするお話。三智子が作るお弁当とアッコちゃんが曜日ごとにルーティーンとしている外食のランチを交換するというもの。毎日違う味、そして出逢う人の触れ合いにより新しい世界とアッコちゃんの意外な面を知ることになる。

第2話 夜食のアッコちゃん

元の会社は倒産しており、アッコちゃんは移動販売をしていた。公園で独りお弁当を食べているとアッコちゃんが現れる。そこで、正社員と派遣社員の間に挟まれて悩んでいた三智子はアッコちゃんの手伝いをしたい、と申し出る。1週間面接代わりに手伝うことになった。その間に触れあった人々と経験により悩みの解決となるアイディアがうかぶ。

 

ランチのアッコちゃん  柚木麻子著 双葉社

 

OLも悪くないなぁ。経験してみてもよかったなぁ。

アッコちゃんみたいな上司がほしかったなぁ。というのが最初の感想。
第1話の水曜日には、アッコちゃんから神保町の古本屋で本を受けとるというお使いを頼まれる。その本は、「大草原の小さな家」シリーズの3冊で、三智子もそして私も小学生の頃愛読書だったので、急に親近感がわいた。楽しくサクサク読め、元気になれる一冊であることは間違いない。
でも、何か釈然としない思いが残った。

頭のの中で、もやもやしたものがぐるぐる回っている感じ。いろんなことを感じているんだけど考えがまとまらない。

自分を振り返れば、世間では初老と言われる年齢に達している。

仕事ができて、頼りがいのあるアッコちゃんは、かっこいい。あんな風になりたいと思っても、タイプも違うし、だいたいにして、もう退職の年なのだ…。

一方、他人の要求を断ること、NOが言えない三智子のように新人でもなく先輩に面倒をみてもらう歳でもない。若い人のサポートに回る年齢。そう考えるとやる気がでない。

いったい ・・・これからの私の立ち位置は?

 

こんなに面白い本なんだからもしかして…とウィキペディアで調べてみたら

2014年本屋大賞にノミネートされ、第7位にランクインした[発行部数は刊行から2か月で10万部を超え、その後12万部を超えた。続編に『3時のアッコちゃん』(2014年)、『幹事のアッコちゃん』(2016年)がある。

2015年NHK BSプレミアムプレミアムよるドラマ」にて蓮佛美沙子戸田菜穂主演でテレビドラマ化された。

 

そこで、さっそくドラマを鑑賞。

 

NHK BSプレミアムよるドラマ

ストーリー

食べることは生きること!恋も仕事も一生懸命な女性たちに贈る、アッコちゃん流の幸せレシピ

さえない毎日を送る三智子に、ある日、周囲から恐れられる上司・黒川敦子が意外な提案をする。
「私と、ランチを取り替えっこしましょう」―。
逆らえず渋々応じるうちに、やがて食べ物の奥深さに気づき、変わり始める三智子。幅広い人脈を持ち、人々から「アッコちゃん」と呼ばれる敦子の正体とは!「ランチのアッコちゃん」

 

ドラマのなかで三智子はアッコちゃんからヒントを得て、だんだん自分のやりたいことがみえてくる。
徐々に私も今までの自分を振り返り、経験して楽しかったことを思い出してきた。
自分に何が出来るのか?何をすると楽しいのか?

 

やっと、私にも未来に対する希望がみえてきた。

 

ドラマで印象に残ったフレーズ

・あなたの身体はたべたものでできている。生き方を変えたいなら、まず食べ物をかえなさい。

・一杯のお茶を美味しく淹れられる人はなんでもできる。

・自分から話題を振る。こっちから提供できる話題が増えると、人間関係が楽になる。

・宝物は人に見せびらかさないほうがいい。人に見せびらかさない幸せ。

 

 

4月からは、人事異動で新しい職場になります。

新しい目標を心の中で掲げて、まずは挨拶に行ってまいります。